『アドラーの「目的論」を福祉に活かす』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『アドラーの「目的論」を福祉に活かす』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

一昨年は、
アルフレッド・アドラーがブームになりました。

現代にも通じる理論なのでしょう。

フロイトによって提唱された「原因論」と
アドラーが提唱した「目的論」はしばしば対比されます。

「原因論」は、我々は何かの原因が過去にあって、
現在の結果があるという考え方。

一方で、「目的論」は我々は何かの目的があって、
現在の結果を作り出しているという考え方。

どちらかが正しいというつもりはなく、
どちらも正しいと思います。

アドラーが否定する通り、
原因Aがあったら誰しも
現在の結果Bを生み出すわけではない。

対人関係はもちろんビジネスの多くのケースで、
過去の原因Aが現在の結果Bを作り出したと
言えることがあります。

ただし全てが原因→結果では説明が付きません。

何かの目的があり、現在の結果を作り出していると
考えたほうが説明がつくものもあります。

乱暴な事例を出すと、

・愛情不足(原因)→子供が親に反抗する(結果)

・子供が親に反抗する(結果)→親の関心を集めたい(目的)

ということがあります。

福祉の世界で仕事をしていく時も、
「原因論」「目的論」の両方で
利用者を見ていくといいでしょう。

(原因論)
過去のAがあるから、今のBという行動を取る。

(目的論)
今のBという行動を取るのは、目的Aがあるから。

アドラー理論は、
福祉の世界でまだまだ活用できそうです。