採用・育成

『仕事としての境界線を引く』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『仕事としての境界線を引く』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

シェア会で出ていた話題。
グループホームあるあるです。

福祉事業で働くと、
障害者さんの役に立てている感覚を持てますし、
自分の存在価値を再確認できることがあります。

働いているスタッフも
以前の職場ではイヤイヤ働いていたのに、
ここではやり甲斐を持って働くことができます!
という人も現れます。

そのコメントはすごく嬉しい。

ただ反面、仕事しての「境界線」を引けずに
のめり込みすぎてしまうスタッフが
一定数出てしまうようです。

・利用者さんからの依頼ごとがあれば、
プライベートの時間を潰して買出しに行ってしまう。

・利用者さんから相談したいことがあると言われれば、
休日の日でも飛んできて話を聴く機会を設ける。

・食事提供の時間は決まっていますが、
落ち込んでいるAさんを見つけるとそれを優先して、
他利用者が夕食を食べることができない。

・会社に内緒で利用者との個人ラインを交換し、
時間を見つけては、遣り取りをする。

「あの利用者は私がいないとダメ」
と思い込んでしまうスタッフがいます。

利用者側も親身になってくれるので
そのスタッフに悪い印象を持つことはなく、
依存してしまいます。

相互依存です。

子育てが一段落している女性スタッフの中には、
もう一度、子育てしている感覚になる人もいるそうです。

自分の子育てが終わり、ホッとする反面、
利用者が心の隙間を埋めてくれる存在になる。

驚いたのは身元がない利用者が可愛くなりすぎて、

「養子として預かりたい」

ということを言ってしまうスタッフもいたそうです。

生活全般を支援するので、
関係性や距離感が曖昧になりやすい。

仕事なので
「境界線」をどこかで引く、
ということが必要になるかと思います。

『上司へのハラスメントは許されるのか?』

こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

最近は〇〇ハラスメントを言葉が増えました。

より弱者側を守るという点では賛同しますが、
行き過ぎではないかと感じています。

A社のグループリーダーである久保リーダー(仮名)と
面談をしました。

久保リーダーは実務面で後輩のお手本になっていて、
年齢は若いですがチームの中核になりつつあります。

久保リーダーのチームで働く新卒2名のうち1名から、

「久保リーダーの言い方がキツイ」

という声が本部に届いたそうです。

よくよく現場の声を聞いていくと
新卒2名の内1名は、仕事を覚えるのも問題なし。
性格も明るく、職場や顧客からも好かれています。

もう一人の新卒1名(Tさん)は、
仕事を覚えるのが遅い。

Tさんからは一刻も早くマスターしようという意欲が
見られなかったり、同じミスを繰り返していたようです。

人を育てようという風土がこの会社にあるので、
複数の先輩がTさんにOJTをしてきました。

OJT担当者が変わっても、
Tさんの様子は変わりませんでした。

久保リーダーも自らTさんに仕事を教えていきましたが
手応えはありませんでした。

Tさん以外にも過去に数名、理由は定かではないにしろ、
若手社員が辞めてしまったこともあり
久保リーダーはその責任を感じていたそうです。

噂というのは怖いもので、誇張して広がります。

他部署からは

「久保リーダーの言い方がキツイから人が辞めている。
 久保リーダーは若手を潰してしまう」

と言っている人もいました。

久保リーダーは私と面談をしている時に、
泣き崩れてしまったのです。

「私はこれ以上どうしたらいいんですか…。
 人を育てるのが怖い。私にはできません。

 注意をして改善しないとお客様に迷惑がかかる。
 だからTさんには言わないといけない。

 他メンバーもさじを投げてしまった。他に言う人がいない。
 Tさんの言動を見て、気遣いないふりして
 黙認するしかないでしょうか…。

 私はどのように変わればいいのでしょうか」

久保リーダーは本当に真面目な方で、
自分に矢印を向ける方です。

むしろ責任を感じすぎて、心が病んでしまっています。

部下へのハラスメントばかりが注目されますが、
上司へのハラスメントは関心度が低い。

真面目な上司ほど傷ついているし、
上司は守らなくていい存在なのでしょうか?

攻撃されるばかりで上司が守られないならば、
ますますリーダーになりたくない人が増えそうです。

部下側からだけ見て、
ハラスメントと決めつけるのは大変危険ですね。

『仕事だと割り切れない若手スタッフ』

こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

T社での出来事です。

おじさん発言ですが、
若いスタッフの価値観の変化を感じます。

自己啓発本に、

「好きように働く」「嫌なことはしない」
「嫌いな奴とは付き合うな」
「あなたらしく働けばいい」

といった理想的な言葉が並びます。

こういった言葉に救われる人もいますが、
一方で弊害も出ている気がします。

T社で社会人3年未満の方と
面談をすることがありました。、

アドバイスもしましたが
届いていないかもしれません。

「Yリーダーとは合わないので、
一緒に働きたくない。嫌いです」

「Lリーダは威圧的な言い方をする。
極力関わらないようにしたい。顔を見たくない」

「Kさんがたまに仕事をサボっているように見える。
リーダーからKさんに注意してほしい。
Kさんとは関わりたくない」

彼・彼女らの主張は、

「自分と合う人と仕事をしたい。
 自分と合わない人とは関わりたくないし、
 関わらない」

というスタンスです。

「自分と合うか」という発想・姿勢のみで、
「相手に合わせるか」という発想・姿勢が乏しい。

自分と合う人間関係が職場にあれば、
自分と合う会社。

自分と合わない人間関係が職場になければ
自分と合わない会社。

「自分が合う」と感じている職場の多くは、
周りが「合わせている」ということに気づいていない。

自分と合わないからといって、
接点を遮断をしてしまうと、
対人関係の器が広がらない。

対人関係の器が小さければ、
自分に合う人の割合は地球上に何%いるのでしょう。

あの人とは合わない
→あの人が嫌い
→あの人とは付き合わない

その繰り返しで合う人がますます縮小化していく。

多様性と言われる時代に逆行していますね。

最初は“合わない”と思った人とも付き合って、
多様な免疫ができて、対人関係の器が広がって、
色んな人と仕事ができるようになっていく。

これが社会人成長のプロセスかと思います。

「合わない」「苦手」と思った人とも、
仕事だからと割り切って
「遮断しない」というスタンスで
働いてほしいものです。

『経営感覚を持った人材は必要?』

こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

介護事業をされているクライアントへ
「組織づくり」「人材育成」の相談にのってきました。

いろんな悩みを聞くのですが、

「経営感覚を持った人材がいない」ということが

よく出てきます。

ここでいう経営感覚とは、

「売上」と「経費」を現状を見て、

適切な行動を起こせる力という意味です。

他業界から介護業界に参入して来た会社は、
とくにそれを感じるようです。

一部の業界では、一般社員レベルでも
「売上」「粗利」を意識して行動していますから。

障害者事業も高齢者介護事業と同様。
上記のようなことを言われている方がいます。

でも私の意見としては、
それは求めすぎでは?と思います。

経営感覚を持つ人材は必要ですが、
ほんの一部いれば十分だと思っています。

現場の末端レベルまで経営数値を把握することは
かなりの上級レベル。

全員に求める必要はない。

それよりは目の前の利用者を喜ばせることを
いつも一番に考えてもらうほうが重要だと思います。

向いていないことを努力してもらうことは
修行の領域です。

適材適所と言われる通り、
得意なことをやって貢献できたほうが、
本人にとっても会社にとっても利用者にとってもいい。

無理に「経営数値」を勉強させるのは
いかがなものか…と。

個々が輝く役割と場所を
会社は用意してあげたいですね。

『職員のメンタルヘルスを守る』

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『職員のメンタルヘルスを守る』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

『職員のメンタルヘルスを守る』というテーマで
東京成徳大学の関谷准教授のセミナーがありました。

私たち福祉の仕事は「感情労働」。
感情労働はストレスを生みやすい。

大変な仕事と言われるのは事実で、

・対人的業務の従事時間や日数が多い
・感情を隠すことが多い
・感情的不協和の頻度が多い
・疲労感が強い
・敵対感や疲労感がある
・責任が重い

上記のような特徴があるそうです。

関谷先生が提案するのが、
自分の感情を大切にすること。

具体的には
・利用者の目の前ではなく、感情を表現する
・後で感情を表現してもいい
・ガマンが正解ではない
・書き出すだけでも効果があり

などなど。

真面目な人ほど「感情的不協和」に陥るかと思います。

言いたいことを我慢し、
思ってもいないような行動を取らないといけない。

福祉職なのに利用者へ
不快な気持ちを抱いてしまう自分への罪悪感。

A社の社長は現場に行き、
スタッフの話を聞くと話が止まらないと言います。

A社の社長は大変でしょうが、
感情を表現する場としてとても大事ですね。