障害者

『嘘をつくことは自分を追い詰める』

こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

利用者さんの中には、
咄嗟に嘘をついてしまう人もいます。

なぜ嘘をついてしまうかといえば、

「自分をよく見せたい」
「褒められたい」
「怒られたくない」
「心配されたくない」
「嫌われたくない」

などなど、理由は様々です。

緻密に計算して嘘をつくというより、
無意識に言葉や態度に出てしまう。

例えば…、

・仮病を使って会社にいけるのに欠勤する
・お腹が痛いといって、仕事に遅刻や早退する
・雨や気温が低いと、体調が優れないと言って休む
・体調が悪いといって、職員の気を引こうとする
・甘いものを食べてはいけないことになっていても、内緒で食べてしまう
・無駄遣いをしてはいけないと言われていても、内緒で浪費してしまう
・部屋の掃除をしていなくても、掃除をしたと申告する
・お風呂で体をよく洗うように言われていても、
シャワーを浴びるだけで終わらせてしまう

あげたらキリがありませんが、
咄嗟に出てしまうようです。

愛らしい嘘もあれば、不のサイクルに入ってしまう嘘もあります。

支援者も嘘をついているのは分かっています。

嘘をつかれている支援者もショックでしょう。

子供の時に「嘘をついてはいけません」と
私たちは道徳として学んでいますから。

傷つくのは支援者だけではありません。
本人も自分で自分を傷つけています。

真面目な性格や良心を持っている人ほど、
嘘をつけばつくほど、罪悪感が蓄積されていく。

嘘をついてしまった支援者を前にすると
顔を正面から見れずに、居心地も悪い。

それが続いていけば、
「職場を辞めたい」「グループホームを出たい」と
発展してしまいます。

それは明確に嫌な理由があるというより、
居心地が悪い環境から逃げたいという心境でしょう。

嘘をつくことは巡り巡って、
自分を最も苦しめることになる。

「嘘をついてしまってごめんなさい」

と言ってもらえる支援者でありたいと思います。

『相手の“大切”を大切にする』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『相手の“大切”を大切にする』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

 

相手が誰であれ、相手との信頼関係を築くには

「相手の“大切”を大切にすること」

と言われます。

これは原理原則かと思います。

自分が親を大事にしている。

だとすれば、親を否定されたら相手を不快に思う。
逆に親を肯定されたら、相手に好感を持つ。

“大切”とやや抽象的な言い方をしていますが、
趣味もその一部です。

趣味はひとそれぞれ違いますね。

利用者さんの中には、

ファッション、電車、アニメ、ディズニー、
自然、ドラマ、小説、絵画…、

好きなこと、夢中になれることは
人それぞれ異なります。

それを否定せずに、肯定することから、
人間関係構築の初級編がスタートします。

先生スタンスが強いスタッフは、

「その趣味はお金がかかるから
 やめた方がいい」

「その趣味はあなたのためにならない」

余計な一言を言ってしまい、
信頼関係を築けないでしょう。

まずは相手が大切にしているものを
否定せずに受け入れる。

それが出発点ですね。

『利用者を褒める行為は是か非か?』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『利用者を褒める行為は是か非か?』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

褒め方を専門にする講師から
このように教わりました。

「従業員を褒めることは否定しませんが、
コントロールしたい願望は捨てないといけない。

評価的な表現、上から目線での表現は
避けるべきです」

具体的なセリフで言うと、

「〇〇ができて偉いね」

「〇〇さん、やればできるじゃない」

「〇〇ができて、さすがだね」

「〇〇ができて、すごいね」

といったものです。

「評価的表現、上から目線での表現はNG」

これは理解できます。

そのため福祉の業界に来た時に違和感がありました。

主に知的障害者を対象にしますが、
グループホームや短期入所、障害者の就労先において、
40歳、50歳の成人男性・女性に上記のような表現を
頻繁に使っていました。

「〇〇さん、偉いね」

「〇〇さん、すごいね」

年齢を重ねた成人利用者に、
20代、30代の年下職員が
「〇〇さん、偉いね」と言っている。

子供扱いしている?と
当時はおかしいなと思っていました。

しかし私もいつの間にか
最近では同じような言葉を使っていることに
気づきました。

「〇〇さん、偉いですね」

やる気になって次のステップを
目指そうとしてくれるならば、
言い方は過剰に意識しないという考え方があります。

たとえ褒める言葉であれ、
相手をリスペクトした言い方でなければ、
おかしいという考え方もあります。

ある利用者は、

「言い方は特に気にならない。
褒められる行為そのものが嬉しい」

と言っていました。

なのでこの問については、
答えは出ませんでした。

これは一例ですが、
もはや福祉の世界の中での常識が、
他業界から見れば非常識ということがある。

外の目で自分の言動を振り返りたいと思います。

『世話人さんはお手伝いさんではない』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『世話人さんはお手伝いさんではない』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

利用者さんにはいろいろな方がいますが、
なかには「支援慣れ」の方がも現れます。

例えば、

「この部屋のゴミを捨てておいてもらえますか?」

「この衣類を洗っておいてもらえますか?」

「部屋を掃除しておいてもらえますか?」

「布団を干しておいてもらえますか?」

「これを郵便ポストに投函しておいてもらえますか?」

などなど。

その方の“できること”から想像すれば
やろうと思えば確実にできる。

でも面倒くさいのか、やる気が起きないのか、
ただやりたくないのか…。

スタッフさんにやってもらおうと
することがあります。。

しかし世話人さんは、
時間制の“お手伝いさん”ではないんですね。

(有料のお手伝いさんも〇〇のみするという
メニューが決まっていますが…)

自分ができることも
頼めば何でもやってくれるという
関係にはなっていけない。

利用者さんからすれば、
望むことをやってくれる世話人さんの方が
優しい印象を持ってしまうかもしれません。

ただ見方をかえれば、
できることを増やしているのではなく、
減らしているかもしれません。

以前は自身の力でやっていたのに、
やりたがらなくなったら、
なにか理由があるかもしれません。

『ごちゃまぜだから上手くいく PART2』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『ごちゃまぜだから上手くいく PART2』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

前回のメルマガの続きです。

2020年2月に石川県にある佛子園様を
訪問させていただきました。

「ごちゃまぜだから上手くいく」

これが雄谷理事長の考え方です。

佛子園さんが運営されている1つに
シェア金沢があります。

ここには高齢者が住んでいたり、
子供や地域の住民がいたり、
障害者や大学生が住んだり、働いたりしています。

大学生がシェア金沢に住む場合、
数万円程度に家賃が抑えられている代わりに、
数十時間のボランティア活動が
義務づけられているというユニークな制度もあります。
(※どんなボランティア活動をするかは自分で考える)

シェア金沢というエリアには
“ごちゃまぜ”が成立しているわけです。

この取組は内閣総理大臣なども視察をされていて、
全国で注目を集めています。

しかし興味深いのは、

「シェア金沢を見に来た人は、
ここは理想的な場所ですねと言うんです。
でも私はそういう人に“とんでもない”と答えます。

 ごちゃまぜなんで、いろんな問題が毎日起きます。
 子供がボールで遊んでいたら、高齢者住宅の窓が割れる。
 当然持ち主はカンカンに子供を叱ります。

 子供はまた別の場所で遊んで、今度は壁を汚すとか…。
 次から次にトラブルが耐えないんです」

と雄谷理事長はおっしゃっていました。

人が集まれば毎日問題が起きる。
そして問題が起きれば、どうしようかを皆で考える。

問題解決はどこまでも続きます。
終わりがありません。

完成された理想郷なんてどこにもない。

理想郷に近づけようと努力する。
これがごく「自然なこと」だと感じます。

100%白色で塗られた世界は理想ではない。
むしろ何%か黒で汚された世界が理想なのかもしれません。