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『ごちゃまぜだから上手くいく PART1』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『ごちゃまぜだから上手くいく PART1』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

2020年2月に石川県にある佛子園様を
訪問させていただきました。

様々なメディアで取り上げれられているので
ご存じの方も多いかと思います。

「ごちゃまぜだから上手くいく」

というのが雄谷理事長の考え方です。

「ダイバーシティとか、インクルージョンとか。
 そういった言葉が近年使われますが、
 ピンと来ないんですよね」

とおっしゃっていました。

実は私も同じ感覚です。

カタカナしてカッコよいイメージを作り出しているだけで、
本質をボカしている気がします。

雄谷理事長はお寺で生まれています。

そのお寺は、戦災孤児などをお預かりしていたそうです。

障害をお持ちの方も当時たくさんいたそうで、
30人近くの方が一緒に住んでいた。

「自分は赤ちゃんの頃、
 その障害者さんに抱っこして育ててもらった」

と言います。

生まれた瞬間から色んな人に囲まれて育った。
それが日常の環境でした。

そしてその環境は、
「心地よかった」と言います。

まさにごちゃまぜ状態。

資本主義のベースとなる考えは効率化。
効率化をしようと「区分け」が始まる。

それはビジネス領域だけでなく生活圏も同様。
区分けをする。

誰かの物差しで区分けをして、
一箇所に生活を集約していく。

そういった現代の流れは止められないかもしれない。

一つ気になることは、
区分けをして、効率化をして、
はたしてヒトは幸せになったのか?
ヒトは豊かになったのか?

私が雄谷理事長と話している本社には、
色んなヒトがそこにはいました。

職員がいたり、学生がいたり、
地域の親子づれがいたり、障害者がいたり、
高齢者がい、温泉やジムに通う地域の人がいたり…。

色んな人がそこにいたわけですが、
私も“心地よかった”んですよね。

同じようなヒトを同じような場所に集めるのは
効率的ではあるが、不自然なこと。

もともと人間は「ごちゃまぜ」の中に生きることが
自然で豊かになれる気がします。

『仕事としての境界線を引く』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『仕事としての境界線を引く』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

シェア会で出ていた話題。
グループホームあるあるです。

福祉事業で働くと、
障害者さんの役に立てている感覚を持てますし、
自分の存在価値を再確認できることがあります。

働いているスタッフも
以前の職場ではイヤイヤ働いていたのに、
ここではやり甲斐を持って働くことができます!
という人も現れます。

そのコメントはすごく嬉しい。

ただ反面、仕事しての「境界線」を引けずに
のめり込みすぎてしまうスタッフが
一定数出てしまうようです。

・利用者さんからの依頼ごとがあれば、
プライベートの時間を潰して買出しに行ってしまう。

・利用者さんから相談したいことがあると言われれば、
休日の日でも飛んできて話を聴く機会を設ける。

・食事提供の時間は決まっていますが、
落ち込んでいるAさんを見つけるとそれを優先して、
他利用者が夕食を食べることができない。

・会社に内緒で利用者との個人ラインを交換し、
時間を見つけては、遣り取りをする。

「あの利用者は私がいないとダメ」
と思い込んでしまうスタッフがいます。

利用者側も親身になってくれるので
そのスタッフに悪い印象を持つことはなく、
依存してしまいます。

相互依存です。

子育てが一段落している女性スタッフの中には、
もう一度、子育てしている感覚になる人もいるそうです。

自分の子育てが終わり、ホッとする反面、
利用者が心の隙間を埋めてくれる存在になる。

驚いたのは身元がない利用者が可愛くなりすぎて、

「養子として預かりたい」

ということを言ってしまうスタッフもいたそうです。

生活全般を支援するので、
関係性や距離感が曖昧になりやすい。

仕事なので
「境界線」をどこかで引く、
ということが必要になるかと思います。

『常に誰かを標的にしてしまう人』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■

『常に誰かを標的にしてしまう人』

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こんにちは。

障害者向けグループホームを運営する松本です。

 

 

あるグループホームの関係者から聞いた

利用者Aさんの話です。

 

 

そこの利用者Aさんは、

常に誰かを標的にしてしまう傾向があります。

 

 

ある時はスタッフBさん、

ある時はスタッフCさん、

またある時は利用者Dさん。

 

 

一度その方へフォーカスをすると、

些細なことでも気になるらしく、

Aさんから見た気に入らない言動を

逐一、管理者へ相談する。

 

 

Aさんはもちろん本人へ直接伝えることもあるし、

誰かにぼやくこともある。

 

 

Aさんはずっと誰かの言動に不満を抱いて、

解消することありません。

 

誰かに吐き出さないと

心のバランスが取れないのでしょうか…。

 

時期によって対象者が移り変わっていくだけです。

 

 

もちろんAさんの話に耳を傾けることはしますが、

上記の傾向を知っているだけに、

ただ聴くだけというアプローチになります。

 

永遠に解決しないので…。

 

 

こういう事例が共有されたのですが、

 

「私のグループホームにも同じような利用者がいます」

 

という方が多くいらっしゃいました。

 

 

ですのでAさんが特異な例ではなく、

よくあるパターンのようです。

 

 

Aさんに自身の傾向を気づいてもらうのは

難しいですね。

 

間違っていることを

言っているつもりはありませんので。

 

こういった場合、話を聞くけどスルーするという

アプローチも必要になるかと思います。

『新規参入 FC加盟の被害相談 ③』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『新規参入 FC加盟の被害相談 ③』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

前回に続き、
障害者向けグループホームのFC説明会にて
被害に合った方の話を共有します。

1 「特別な知識やスキルは必要ありません。
   素人でもできます」  

2 「物件の条件が悪くても大丈夫です。
   空き家を活用しましょう」

3 「新築であれば3ヶ月もあれば満床にできます」

こんな説明がされているそうです。


確かに資金があれば、
素人でも立ち上げはできるかと思います。

しかし運営はそうともいきません
管理者や現場スタッフに当然、
経験者は必要になるでしょう。


物件の条件そのものが悪ければ、
「駅に近い」「職場から近い」など、
何かしら利用者にメリットがないと選択されません。

グループホームも増えていますから、
利用者も数あるグループホームから
条件がベターなものを選びます。

空き家を使えばいいという発想は
安易すぎるかと思います。


新築だと部屋が綺麗なのでウケはいいでしょう。
一方で家賃が高めに設定されがちです。

ある方は、家賃のみで8~9万円の家賃設定をしていて、
見学には来ても契約までいかなかったそうです。

FC本部の担当者へ相談すると、

「障害者は障害者年金をもらっていて、
 生活保護をもらっていて、就労した賃金もある。
 だから家賃は高めでも大丈夫」

という回答だったそうです。

障害年金をもらえない人も一定数います。

生保の受給ラインは年々厳しくなっています。

就労賃金も各々全く異なるでしょう。
欠勤が増えれば所得は減ります。

ですのでこの方は、
このまま家賃を下げずに入居できる人を探すか、
家賃を自社で一部負担するか、検討されているそうです。

出だしで躓くと後々、経営を圧迫します。

『新規参入 FC加盟の被害相談 ②』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『新規参入 FC加盟の被害相談 ②』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

前回に続き、
障害者向けグループホームのFC説明会にて
被害に合った方の話を共有します。

「オーナである貴方は何もしなくてもいい。
 FC本社が細かい事務手続きを代行します」  

「安定的に収益が出るビジネスモデルです」

こんな説明がされているそうです。

グループホームは許認可制です。

ですから事業を始めるには各都道府県から
指定通知書をもらわないといけません。

東京都の窓口にFC本社職員が代行として
行くそうですが、当然ながら怪しがられます。

なぜなら直接運営する代表者が来ないわけですから。

なので運営代表者や管理者が直接、
窓口まで行かないと許可を出さない都道府県もあるそうです。

全くプロセスに関わっていなかった代表者は
詳細を把握していない。

都道府県の職員から質問を受けて
答えられず信頼を失墜します。

「お金だけを出して後は現場に丸投げ」
という不動産投資に近い感覚で開設される方がいます。

そのためグループホーム説明会の開催数が増えています。

福祉の目的を理解した上で、開設をしてほしいためです。
啓蒙活動の一貫ですね。

そんなにうまい話が世の中にあるのか…。
冷静に考えていただきたいものです。