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『伊那食品工業から学ぶ年輪経営 NO.2』

こんにちは。

グループホームHARUです。

伊那食品工業の塚越英弘社長と対談させていただきました。

伊那食品工業様では、一部の人材の抜擢はあるものの、
基本的に人事制度は年功序列を取り入れている。

毎年定額の昇給をしていきます。

近年、年功序列は珍しいですね。

年齢や勤続年数ではなく、
仕事のパフォーマンスで
評価をしていくことが一般的です。

私は素朴な質問をしました。

「胡座をかいてしまう人が出ないか?」

「若い人の足を引っ張ってしまう年配社員が出てこないか?」

「安心してパフォーマンスが下がる社員はいないのか?」

塚越社長は、

「一時、サボることはあるかもしれません。
 でもサボり続けることは難しい」

と答えられました。

社員の本性への信頼、
そして人間の本性を洞察されていますね。

人間である以上、
一時は気が抜けることがあるかもしれません。

でもそれは長くは続かないというのです。

会社が一つの家族と捉えている。

だから父親が子供を支える。父親が稼ぎ頭になる。
長男が弟たちの面倒を見る。
それが自然であるという考え方なのだと思います。

会社に利益が残る限り、
リーマンショック後でもコロナ下でも
昇給は例年通り実施する。

揺るがない信念。
何十年かけて作り上げてきた組織風土。

奇跡の会社です。

『伊那食品工業から学ぶ年輪経営 NO.1』

こんにちは。

伊那食品工業の塚越英弘社長と100分ほど対談をさせて頂きました。

世界のトヨタも学ぶ年輪経営。

塚越名誉顧問から
どのように年輪経営を引き継ごうとされているのか、
個人的にも興味がありました。

「家庭内で帝王学のようなものがありましたか?」

と質問した所、

「これが帝王学だと言われて教わったことはありません。

“ルールは目安”、“他人に迷惑をかけない”

ということはよく言われました」

という回答が返ってきました。

小学生の時に教わりそうなことですが、
今の伊那食品工業様の経営に
反映されているなと感じました。

私になりに解釈をすれば、

“ルールが目安”というのは、
ルールが絶対基準=固定的に捉えると、
イノベーションが起こらない。
そして柔軟性ある対応ができないということ。

もう一つの“他人に迷惑をかけない”。

他人というのは目の前にいる相手だけではない。

会社全体の人、地域の人、同業の人、パートナー企業、
他業界の人、日本全体の人、後世の人、地球環境など、
これらを他人と捉えていると感じました。

私たちは他人に迷惑をかけて生きるしかない。

経営をすれば、
必ず他人に迷惑をかけている。

その事実を謙虚に受け止めて反省し、
最小限にする努力をするということ。

それが“他人に迷惑をかけない”に含まれた
メッセージだと思います。

話は変わりますが、週に2回の燃えるゴミの日に、
我が家からは45リットルのゴミ袋が毎回3~4袋出ます。

客観的に自分を見た時に、
“こんなにもゴミを排出しているのか”
と申し訳なく思いました。

週2回のゴミを外に出さないで、
家に置けば、我が家はゴミ屋敷になります。

ゴミを出さないで生きることは、
現代社会では難しい。

無自覚であっても、私を含めて
みんなが他人(環境)に迷惑をかけている。

迷惑をかけている事実を認めて、
迷惑を軽減する努力をする。
または別の分野で迷惑分を挽回する。

皆さんの職場に、

「私は誰にも迷惑をかけていない。
 むしろ私が迷惑していることが多い」

と言っている人はいませんか?

そういう人ほど、
他人に迷惑をかけている事が多い。

それに気づいてほしいですね。

『“後始末ができる大人になりなさい”という教え』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

以前、学校の先生に言われたことがあります。

「後始末ができる大人になりなさい」

当時、聞いたときは「後始末」という言葉の意味が
よくわかっていなかったと思います。

いまその意味を解釈すれば、

「次の人のことを考えなさい」
「最後のいかなる結末にも責任を取りなさい」

ということかと思います。

身近な所でいえば、
タバコの吸い殻は灰皿に入れる。
食べ終わったケースはゴミ箱に入れる。
飲み終わったペットボトルはゴミ箱に入れる。

これらはマナーを守るという観点だけでなく、
後始末ができているか?とも見れる。

自分に非がある場合、相手に謝罪をする。
心から侘びて、一度終止符を打つ。
これも後始末です。

先週は住居の引越がありました。

荷物が多くクタクタだったのですが、
引越後に旧住居を掃除をしました。
(※若い頃はあまり掃除をしなかったかも…。)

どういう部屋の状態で管理会社さんへ、
次の入居者へ渡すか。

これも「後始末」を試されているのかな?
と思いました。

ある会社の先代社長は65歳で息子に事業継承する際、
先代と一緒に働いてきた幹部2名を同じタイミングで
一緒に引退させました。

残り2年分の給与を退職金にのせて
支払うことをしたそうです。

この幹部も自分が会社に残ると後継者が
経営をしずらいということを理解されていました。

子供の時から息子の二代目社長を知っているので、
あれこれ小姑のようにアドバイスしてしまうと。

先代社長は次の社長に引き継ぐために、
最善の「後始末」をしたのです。

なかなかここまではできませんね。

皆さんは「後始末」ができていますか?

『金銭管理は性弱説で』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『金銭管理は性弱説で』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

私が新卒時代、お世話になった京セラ。

創始者の稲盛和夫氏は次のような言葉を残しています。

「人の心とは移ろいやすいものだが、
 ひとたび固い絆で結ばれると、これほど強いものではない」

人の心には2面性(正と負)がありますね。

よくマンガの世界で、
天使と悪魔が出てきて、主人公に囁くシーンがあります。
あのようなことが心のなかで起きています。

目の前に誘惑があると良心と葛藤します。

グループホームでいえば、
利用者のお金を預かることや
ホームのお金を一部のスタッフが管理することになります。

当然ながら不正が行われないために、
別の人間の目で、ダブルチェック、トリプルチェックをかける。

当人からすれば気持ちのよいものではありません。
信頼されていない?と受け取るかもしれません。

私は京セラ時代に上司から

「人の心は弱い。
 だから不正を起こさせないための仕組みが必要だ。
 仕組みが結果、スタッフを守ることになる」

と言われたことがあります。

コンサルタントとして、いろんな会社を見ていると、
嘘ではなく本当にお金を使ってしまって
解雇になってるスタッフが多い。

特に現金商売だと何十枚、
何百枚の1万円札を数える。

最初は100円くらいなら…という
気持ちだったのかもしれません。

どんどんエスカレートしていき、
感覚が麻痺していく。

友人と一緒にした起業して、
信頼していた友人に現金を持ち逃げされたという話も
よく聞きますね。

愛社精神を持っている人。
部下から信頼を集めている人。
顧客から支持を集めている人。

こんな理想的な人でも現金を目の前にすると
悪魔の囁きに勝てない。

人間の心は生まれながらにして弱いという「性弱説」。

お金に関しては「性弱説」で仕組みやルールを
整備したほうがいいでしょう。

 

お金に関して言えば、
信頼しているからルールや仕組みがいらないのではなく、
信頼している仲間を失わない、守るために
ルールや仕組みが必要だと思います。

『法人格の違い』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『法人格の違い』
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こんにちは。
障害者向けグループホームを運営する松本です。

グループホームを見学に来られたご両親から、
法人格についての違いを聞かれることがあります。

概ね3つに集約されるかと思います。

・社会福祉法人
・NPO法人
・株式会社

社会福祉法人は一般的に福祉のイメージに馴染むようで、
「なんとなく安心」と感じるようです。

たしかに税制上の恩恵はあるようです。
社福になりたいと思ってなれるものでもない。

事件・事故のニュースが流れた時に、
「社会福祉法人○○」と出てきますね。

「社福だから安心」というのは早計。
運営の質を現地で確認されたほうがよいかと思います。

NPO法人と株式会社の違いはほとんどありません。

株式会社が事業部を分けて、
NPO法人を作ろうと思えば作れてしまいます。

なんとなく「NPO」と入っていると
利益を追求しない慈善団体というイメージなのでしょう。

NPOとはいえ一定の利益が残らないと
事業を継続することは困難です。

一部の経営者は、

「福祉=慈善事業だから、
 待遇は良くなくても仕方がない」

と考えている方もいます。

スタッフに我慢を強いるのもいかがなものか…。

私も株式会社のままでいくか、
NPO法人として申請するか迷いました。

まだ株式会社で運営している数が少ないこと。

もう一つはこれからの時代、
福祉も事業として成り立たせないと倒産する。

そのような理由から、NPO法人を作らず
株式会社で運営することにしました。

上記で書いているとおり、
法人格によってあまり違いはありません。

現地を見学し、判断されてください。