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『利用者から慕われるスタッフの特徴』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『利用者から慕われるスタッフの特徴』
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こんにちは。
大田区で障害者向けグループホームを運営する松本です。

知的障害者の利用者から見て、
どのようなスタッフが慕われる・信頼されるのでしょうか?

先日、福祉関係者の集まりで
上記のようなテーマで意見共有する場がありました。

大きくは2つに分けられます。

1.怒らない・注意しないスタッフ

何かとグループホームに住んでいると、
共同生活のためルールが存在します。

またご家族や相談員の方と相談し、
何ができるようにするか目標を立てたりもします。

思い込みでルールを曲げてしまうことも、
目標が頭から抜けてしまうこともしばしばあります。

1回ではなく何度も同じことを繰り返せば、
スタッフから注意されることも出てきます。

ただ彼・彼女からすれば、
注意するスタッフは口うるさい存在になる。

運営側からすれば、
利用者へ誰かが言わないといけないので
そういう存在は貴重です。

いい方にも細心の注意をしますが、
注意される回数が重ねると、
そのスタッフへ苦手意識が出てしまいます。

 

2.真正面から向き合うスタッフ

これはハイリスク、ハイリターンとも言えます。

利用者さんがどのように受け止めるかが読めないので、
多くの場合、柔らかく諭す言い方になりがちです。

でもそのタイプとは真逆です。

あるTグループホームでは、
複数のグループホームで問題を起こした利用者Kさんを
受け入れました。

当然このグループホームに入っても
同じように異性関係のトラブルが起きました。

そこで利用者Kさんへ、
真正面に遠慮なく叱ったそうです。

「〇〇さんは何度同じことを繰り返すんだ。
 いい加減にしなさい。何度も許してくれると思うな。
 自分で自分の生活をダメにしてどうする!」

これ以上、詳しくは書けませんが、
かなり刺さるメッセージを発しました。

その利用者は、相当凹んだようですが、
この厳しいメッセージを受け取り

「両親にもそこまで言われたことがない」

と涙を流されたみたいです。

実際に異性関係の問題は
そこから起こしていないそうです。
上の2つは真逆の接し方だと思います。

よく

「愛情があれば利用者にも伝わる」

と言う方がいます。

でも現実は

「“厳しさ”という愛情は伝わらないことが大半。
 でも愛情が溢れていれば“厳しさ”以上に
 愛情が伝わることも稀にある」

ということではないでしょうか。

『嫌われると利用者が紹介されないことも…』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『嫌われると利用者が紹介されないことも…』
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こんにちは。
大田区で障害者向けグループホームを運営する松本です。

先日お会いしたグループホーム経営者Bさんから
驚くべき実話を聞きました。

Bさんは新たにグループホームを増設したのですが
4ヶ月間全く利用者が来なかったそうです。

それまでのグループホームは割と順調にお問い合わせが
あって、半年くらいで満床になったそうです。

でも今回は4ヶ月経っても、問合せさえもこない。

これは「おかしい」と思ったそうです。

様々な所に営業をかけて、
5ヶ月目くらいになり、ようやく1人目の利用者が
決まったそうです。

その利用者に聞いてみたそうです。

「うちのグループホームをどうして選んでくれたの?」

するとその利用者は包み隠さず話してくれました。

「最初は障害福祉課のTさんが”ここのホームはオススメしない。
 あなたにはここのホームは合わないから止めたほうがいい”
 と言っていました。でも写真を見て綺麗だったので、
 一度来てみたいと思いました。
 実際に来て気に入りました」

Bさんは、さすがに頭に来たようです。

Tさんとは書類の行き違いの件で、
過去に一度、軽い口論になったことがあるそうです。

その口論が災いしてか、
このグループホームを一切勧めない。
勧めないどころか、利用者に忠告までしていました。

こういう公的な方からの意見を客観的には聞けず、
多くの利用者は信じてしまいます。

この話を聞いて、Bさんは
Tさんの上司に直接現状を伝えたそうです。

それからは見学者が来るようになったそうです。

ということは…。
やっぱりTさんが防波堤になっていた可能性が高い。

許可を出す側は、いつの間にか
自分が偉くなったような錯覚をします。

注意されるとふてくされて、
感情で仕事をしてしまう人もいる。

自分の好き嫌いを超えて、
利用者にとって最善かどうかで
仕事をしていただきたいものです。

『私の近所にはグループホームを作るな』

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『私の近所にはグループホームを作るな』
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こんにちは。
大田区で障害者向けグループホームを運営する松本です。

グループホームを開設にする辺り、
障害の一つは不動産を見つけること。

理解が進まないのでなかなか貸してくれません。

そしてもう一つが周辺地域の理解です。

新規オープンする際、東京都の居住支援担当に
申請書を出します。

その時に

「地域住民へ説明をしたか?」
「地域住民の理解は得られたか?」

と毎回、聞かれます。

よくよく考えてみると、
事業をやるのに地域の方へ許可をもらう。

これって他ビジネスをしている人からすれば
違和感しかありません。

昔からそこに住んでいる人が偉いのでしょうか…。

一人でも「ダメ!」と言ったら
開設できないのでしょうか…。

私の知り合いの事例です。
グループホームのオープンするに当たり、
内装をある業者に依頼しました。

するとこの業者の出入りに地域住民が文句を言って、
車を止めさせなかったり、文句を毎回言って
嫌がらせを受けたそうです。

別の方の事例です。
開設後に隣近所からクレームが来ました。

「あなたの所に住んでいる利用者さん。
声が大きいわよ。もっと静かにしないと迷惑よ」

でも

「あなたの家で買っている犬は
早朝からワンワン吠える。
夜中に子供の泣き声もたびたびある。
息子さんの部屋からは音楽の音が漏れて聞こえてくる。
迷惑をかけているのはお互い様では?」

と思ったそうです。

でもなぜかグループホームの方がいつも加害者です。

同じような騒音を出していても、
グループホームの方が常に責任問題になります。

納得していなくても事を大きくしないために
「すみません」と謝るしかない。

「グループホーム=地域に迷惑をかける存在」

という考え方を顧みていただきたいものです。

『横浜市グループホーム 開設反対事例』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『横浜市グループホーム 開設反対事例』
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こんにちは。
大田区で障害者向けグループホームを運営する松本です。

知り合いからこんな記事を転送していただきました。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO45233760U9A520C1CC1000?s=3&fbclid=IwAR3b0smRLqHHvmDXivcBxI77_z0ntF_AkwG4fclQ7fVcobOTfOzH4oN2lYA

横浜市で知的障害者、精神障害者向けの
グループホーム開設の反対運動の記事です。

~下記 記事の引用~

昨年12月に住民の要望で地元説明会を繰り返した。

その後「子供たちの安全を守れ」と書かれた
のぼりや看板が立てられたり、
内覧会でも住民らが拡声器で反対を訴えるとのこと。

「反対運動は、障害のある人の入居予定がない
共同住宅では起こりえない。違法な差別行為だ」と指摘。
市が開設を認めない場合も差別にあたるとしている。

~ここまで引用~

運営側は住民の方へやられっぱなしで終わってしまうのが
通常ですが、これは差別に当たると市へ主張しているのが
相違点です。

以前話題になった南青山のニュースも近い話。

「そういう施設は必要だけど、
 自分たちの近くには作るな」
という考えがベースにあります。

いざ自分たちが当事者になると
「近くにこういう施設があると助かる」
と考え方が変わる人もいます。

当事者を体験できないと排除志向。

障害者の実態と世間が持っているイメージとが
残念ながらかけ離れています。

このギャップが早く埋まることを願うばかりです。

『行政依存では倒産する』

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■間違いだらけの「障害」と「グループホーム」■
『行政依存では倒産する』
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こんにちは。
大田区で障害者向けグループホームを運営する松本です。

今年度は東京都でグループホームを運営する方は
よくご存知の通り、都加算の見直しが行われました。

これまでスタッフ人員が薄く、
障害支援区分が軽いグループホームは
特に打撃を受けています。

同業の方のお話を聞くと
終始ギリギリでやっている所も多く、
死活問題になっています。
小さな法人は特に。

第三者評価(40~50万)を3年に1回は受けなければならず、
どこから費用を算出すればいいのか、
頭を悩ましています。

高齢者介護の世界では、デイサービスの倒産件数が
増えて問題になっています。

障害の分野も同じ流れになるでしょう。

生き残りをかけた努力、
知恵を出せる事業者しか残れなくなるかもしれません。

先々、報酬が増えることは二度とないでしょう。

行政側に

「報酬を戻してほしい」
「支援策を整備してほしい」

と言った所で、何もしてくれません。

何も支援してくれない。
支援してくれたらラッキーくらいに
思っておいたほうがいい。

福祉事業者は行政に生かされています。
ですが行政に依存していると足元を救われます。

行政に依存せずにどうすれば経営が成り立つのか。

経営者の方は、リスクマネジメントをしないと
ますます厳しいでしょうね。